オーロラの歌
私達四人しかいない美術室で、昼食を摂る。
初めて四人でお昼を過ごすのに、なんか久々な気がする。
多分、旅をしてきた前世の記憶のせいだ。
「ラジがお昼作ってくれたんだよなぁ」
前世を連想させていた私に、三人の視線が集まる。
「……あれ?もしかして、私、声に出してた?」
「はい、出てましたよ」
「思いっきりな」
「自覚なかったの?」
うぅ、恥ずかしい!
心の中で思ってたことを呟いちゃうなんて。
「前世を思い出してたんですか?」
「うん。場所は違うけど、こんな感じだったなあって」
こうやって、四人で食事をして、お喋りして。
皆と一緒で楽しかった思い出が、鮮明に刻まれている。
「また皆とこんな風に時間を共有できて、嬉しいな」