闇に咲く華


玄関を出たところで、同時に出て来た白玖と廊下でバッタリ会ってしまい、重い溜め息が出た。


まあ、そうなるよね。


だって、昨日までは春休みが終わったことに気づいてなかったみたいだし。


でも気づいてしまった以上、学校へ行くために朝から家を出るのは当たり前のことだろうし。


同じ場所からのスタートなので、遅れないようゴールに着こうと思えば、同じような時間に家を出るのは当然のことなのかもしれず。


「はよ」


まだ眠いのか、気だるげな声を出した白玖がエレベーターの方へと歩き出す。


ボタンを上までとめるのが面倒なのか、それとも露出趣味でもあるのか、大きく胸元が肌蹴ているシャツ。


4月でまだまだ肌寒い気もするのに、上着を着ることなく。


自慢の髪は……ていうか、本人が自慢にしているのかどうかは知らないけど、毛先を軽く散らしたアッシュグレーの髪は、ちゃんとセットされている風でもない。


まあセットしなくても、問題なさそうだけど。


そもそもが奇抜な髪色なので、いったいどれが正解なのか私がわかるわけないし。

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