身代わり・・だけ・・

…臣君は、王子様


臣君は、王子様の様に
カッコ良くて
女の子からもすごい人気物。

私も臣君が好きだったが
臣君はずっと杏奈を想っていた。

臣君のお母さんも
杏奈をとても可愛がっていた。

そんな中
高校に入学すると直ぐに
「栞奈、俺、杏奈が好きなんだ。
勇気をだして、告白してみるよ。」
と、言った。
私は、
「‥‥うん、頑張って!!」
と、言うしかなかった。


臣君が、告白すると
杏奈は、OKして
二人は付き合いだした。

学校では、美男美女のカップルだと
言われて
他校からも、二人を見に来る程
有名な二人だった。

ただ、モデルの仕事が忙しい杏奈と
中々一緒に入れなくて
登下校は、私と一緒にいる事が多かった。

だがら・・
「杏奈ちゃんの身代わりでも
臣君と一緒で良かったね。
まあ、あくまでも、
杏奈ちゃんの
身・代・わ・り・だけど!」
と、クラスメートからは、
良く言われていた。

「だいたい、
気持ち悪いあんたが
臣君といれるのも
杏奈ちゃんのお陰なんだから
調子に乗らないでね!!!」と。


そんなことは、
言われなくても、
私が、一番よくわかっていた。

でも・・・・・
少しでも臣君と一緒にいれることが
私は・・・・嬉かった‥‥‥

「ごめんね。
杏奈、今日も
モデルの仕事で居なくて。」
と、謝る私に
「仕方ないよ。
杏奈、売れっ子だし
それに、栞奈が謝る必要ないよ。
さあ、帰ろう。」
と、臣君は
毎回言ってくれた。
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