身代わり・・だけ・・

…側にいて欲しい


彼は、そっと抱き締めてから
私を抱き上げながら
綾都のおでこに
キスをして

私を抱えたまま
ソファに座った。

私は、彼の胸に頬をよせて
彼の心臓の音を聞いていた。

彼は、私の背中を撫でながら
頭にキスを何度も落としていた。


彼、ラルフ(RAlf)は、
   綾乃さんの息子さん。

綾乃さんのドイツの
お店を任されている。

彼が、私の作品を
気にいってくれて
ドイツにも
置くことになったらしい。

彼は、ドイツにきてから
ずっと、私の良き理解者で
私と綾都を、見守ってくれていた。

綾都もなついていて
パパと呼んでいた。

なぜ、パパだったのか
よくわからないが······

ラルフも綾都を
とても可愛がってくれていた。

ラルフは、綾乃さんに似て
イケメンさんだ。

綾乃さんの旦那さんを
見たことないが。

ラルフは、身長も高く
190センチは越す

日本人とのハーフで
顔の掘りも深く
目は、グリーン色で
とても綺麗で透き通っていた。

出会って三年を過ぎた時に
「沢山、俺を見てきたと思う。
どうだろうか?
俺をカンナの隣に置いて
くれないかな?」
と、言った。

最初は、戸惑ったが·····

ラルフの人柄は、
ずっと見てきて感じていたから
私の心が、彼に側にいて欲しい
と要求していた。

それから、ずっと
ラルフは、そばに居て
私と綾都を見守ってくれていた。
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