身代わり・・だけ・・

…話しあい


今日は、日本の綾乃さんの家に帰る。

四人で食事をして
夜に私はラルフに連絡した。
「ラルフ、ついたよ。
アヤトも、元気だよ。」
「ついたの。
良かった!
カンナ、愛してるからね
忘れないで。」
「クスッ、私も。
お仕事、頑張ってね。」
と、言って電話を切った。

綾都は、日本のお風呂にびっくり
していたが、
凄く気にいって
中々、上がらずに
美都さんから、叱られていた。

だが、やはり長旅に
疲れたのか、直ぐに眠ってしまった。

私達は、美都さんの仕事もあり
一週間の滞在予定だった。

杏奈の結婚式については、
美都と綾乃とラルフで話し合い
栞奈に負担にならないように
式の当日に顔を出すだけに
しようとなった。

ラルフは、少しだけだが
ドイツにきたばかりの
栞奈を知っていた。

栞奈は、美都と綾乃以外は
誰も近づけず。
むやみに近づくと
恐怖に強ばり、
ふるえを押さえられなくなり
涙をボロボロ流す。

そんな自分が
嫌で、また泣く
それを繰り返す。

一人にすると
何日も食べなかったり

何日も寝ずに
作品を作り続けたりするから
目を離す事が出来なかった。

だが、少しずつ
ラルフは、綾乃さんの息子で
ラルフが栞奈の商品を気にいって
商品を置くようになった経緯を
聞いているからか·····
 
ラルフが、商品を見にきても
怯えることは無くなっていった。

それからは、
少しずつ·····、少しずつ······
なれて·····いき······
それでも三年はかかった。

そんなラルフは、
アヤトとも仲良しで、
よく遊んでいた。
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