身代わり・・だけ・・

…心配


両親と食事をする事を
ラルフに話すと
かなり心配されたが······

美都さんと綾都と
一緒に行くから心配ないと
話してやっと許可を得た。

日本の地を踏んだときには
恐怖は感じなかった。

懐かしいと言う感じもなかったが····

やはり、両親と杏奈に
合った時には力が入った。

綾都が直ぐに手を触ってくれたから
発作等は、起きなかったが・・
でも、一度は話さなくては
   いけないと考えていた。

今日は、美都さんと綾都と
綾乃さんと四人で
水族館に行ったり
マウステーマパークに行ったり

綾都は、大喜びで
「今度は、パパも一緒。」
と、言っていた。


翌日は、夕飯を実家で
食べるとの事だった。


一方・・・前園家では‥‥‥


両親は、生まれて以来の
娘の顔を見て、あ然となった。

わが子と、思えない程の
美しさで・・・

だが、杏奈は平然と
「私は、栞奈が美人なのは、
知っていたわよ。」
と、言った。

どうして、顔を隠していたのか
疑問になるが・・

幹久は、
「回りが杏奈しかみてなくて
杏奈ばかりを可愛がるから、
小さいながら自分はみっともないんだと
思いこんでしまったんだろう。」
と、言った。

どんな気持ちで
顔を隠して生きてきたのか
そう、思うとたまらなかった・・

栞奈は、
「学校でも虐められていた。」
と、臣が言っていた。

三人は、明日栞奈が
自分達と話してくれるのか
心配だった。

幹久は、ドイツ当時の
栞奈の様子を美都から聞かされた。
その内容は、凄絶だった。

三人は、不安と期待に
包まれていた。
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