身代わり・・だけ・・

…栞奈


杏奈の考えてることもしらずに・・・


小さい頃から
お母さんは、杏奈ばかり。
お父さんは、仕事ばかり。

私を唯一理解してくれるのは
父親のお母さんである
美都さんだけ。

美都さんは、
杏奈のことも可愛がるが
私の事を一番理解してくれる。

それが、私には嬉かった。

初めて作ったぬいぐるみを
お母さんには、見ても貰えなかったのに
美都さんは、すごく誉めてくれて
欲しいと、言ってくれた。

私は、それからも
作った物を美都さんに
見せた。

美都さんと色々話して
「栞奈、自分でやるなら
経済を学んで、裁縫を習いなさい。
後の事は、美都さんが
ちゃんとしてあげる。」
と、言ってくれた。

美都さんは、
やり手の弁護士だったと
いつだったか
聞いたことがあった。

杏奈は、高校を卒業して
パリに行き、本格的にモデルの
勉強をするらしい。

お父さんは反対だったが
お母さんが説得していた。

私は、短大に行きたい
と、話した。

お父さんは、子供二人が
自分の後を継がないと
解りガッカリして
私のときは、
「わかった。」
と、だけ。
お母さんは、
「あら、そう。」
と。

私は、短大で経済・経営を
勉強して、和裁・洋裁を本格的
学んだ。

ぬいぐるみを作りながら
絵本も書いたりした。
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