身代わり・・だけ・・

…兄妹仲良し


次の日 私達は、ドイツへと発った。

ドイツに戻り
ラルフと美都さんと
病院に行った。

私は、妊娠三ヶ月で
赤ちゃんも順調。

ラルフは、大喜びで
アヤトにも報告していた。
綾都は、
「ほんとに!
ぼく、おにいちゃん?
次の病院には、ぼくも行く!」
と、言って騒いでいた。

もう二度と日本に戻ることは
ないだろう。

私は、ここドイツで
ラルフと綾都、美都さんと
暮らしながら
日本から時々やってくる
綾乃さんと過ごして行こう。





  ****  ****  ****  



すると、子供部屋から
走って近づいてくる足音が
パタパタ・・・
「マムっ‥‥‥」
と、私に飛び付いてきた娘

「どうしたの?唯奈(ユナ)」
(皆の唯一の宝物と栞奈の名前から唯奈と)

「まて、まて、唯奈」
「きゃっ。マム
    おにいちゃまが‥‥‥」

「うふふっ。唯奈は、
おにいちゃまが大好きなのね。」

「うん、大好き。
マムもパパも、大好き!
みーちゃんも、あーちゃんも、」
も、言った。

すると
「パパも、ユナが大好きだよ。」
と、ラルフが帰ってきて
ユナを抱き上げて
頬にキスをした。

それからラルフは
「アヤト。
いつもユナを見てくれてありがとう。」
と、頭を撫でると

「だって。
ぼく、おにいちゃんだから。
マムが、兄妹は仲良くないと
いけないと、いつも言ってるし
それに、ぼくはユナが大好きだから。」
と、言った。

綾都と唯奈の
仲良しの姿を見ながら
ラルフは、私に沢山のキスを落とした。

私達は、
兄妹二人の仲むつまじい姿に
心が温かくなり
いつまでも、見守っていた。
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