健診診断と恋と嘘

私と結城さんとかえちゃんは電車通勤で、高倉さんは車通勤なんだけどみんな私を心配してくれて会社の出口で立ち止まって喋っている。


小塚さんに嘘がバレたと三人に話したその日から毎日のようにここで喋っている。


最初は私の事を励ましてくれていただけなんだけど、一向に元気がでない私に最近はもう一度小塚さんと話すことを勧めてくるようになった。


「そうですよ。えっと、小塚さんでしたよね? その人だってどう思ってるか全然分からないわけですから」


結城さんもそう言うけど電話もメールも拒否しちゃったし、きっともう呆れてると思う。


それにきっと、小塚さんは私の事なんて何とも思ってないと思うし。ちょっと火遊びしただけだけのつもりだよ。


「でも、きっと私が結婚してると思ってたから変に燃え上がってただけで……人妻ごっこが終わったらもう、終わり……」


そこまで口にすると条件反射のようにボロボロと涙が溢れ落ちて三人がぎょっとしたように目を見開く。


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