あたしの1番大切な人


バタバタ……、


「…疲れたんだけど」


「ハァっ、そんなの美優もだよっ!ってかここどこ!?」


「知らない……っ。美優はここがわからないのに、なんであたし達に会いに来れたのよ…っ!?」


「…適当。あ、見えた!――あれだ~っ」


ここがどこかをわかった途端、あたし達は一気に階段を駆け上がった。


「――疲れたっ!杏奈、今何時!?」


「1時25分っ、ギリギリ間に合ったね」


「よかった~っ!」


『…そこの受験生、早く教室に入って席に着きなさい』


「「――はいっ!すみません、今すぐ」」


先生に促され、すぐさま教室に戻り席に座った。


「もー美優が真琴に変な質問をするから」


「えっ!?美優のせい?」


「元の元凶を辿れば真琴せいだけど、美優も余計なこと言うからー…っ」


『そこの二人うるさい!これから始めるよ』


うるさくしてたら先生に怒られた。


クスクスと笑ってる他の受験生までいた。
恥ずかしかった~。


そして、試験が始まった。



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