雪の降る日に、願いを消して
「1つ、聞きたいの……」


あたしは震える声でそう言った。


ショウの顔はまともに見る事ができない。


それでも、聞いておきたかった。


「なんだよ」


なんの感情も感じ取れない、冷たい声。


昼間あたしを心配してくれたショウと同一人物だとは思えないくらいだ。


「あたしが告白したのって……」


「俺だよ」


ショウが即答した。


あたしの心臓は一瞬止まりそうになってしまった。


やっぱりそうだったんだ。


あたしが告白したのはショウの方。


「猫を助けたのは……?」


「それも俺」


「そ……っか」


猫を助けたのは……あたしが好きになったのは、やっぱりショウだったんだ。


そしてあたしはちゃんと本人に告白していた。


その事実を確認できた瞬間、ホッとして涙が浮かんできた。


「なんでお前が泣いてんだよ。泣きたいのはクラスメートに尾行されてた俺の方だろうが」
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