鷭さんと愉快な仲間たち
「…知らないとは言わせない。あんたターゲットを殺しそびれたでしょう。そのせいでそいつが甘言堂にきて大暴れ。その処理にクモはずっと不在よ」
鷭さんが仕事でミスした?
初耳な話に鷭さんは嫌そうな顔をした。
「僕がミス?そんなはずないでしょう。こちらこそ、そちらの甘言師の甘言に惑わされたものが復讐だとかなんとかで僕に襲い掛かって大変だったんです。返り討ちにしましたけど」
さらりと恐ろしいことを言う。
昨日の顔の血はもしかして返り討ちにした人の血・・・?
互いに理解できないとした顔で止まってしまった。
お互いの仕事のミスでお互いが苦労したってこと?
「…殺すことが仕事でしょ」
「…誑(たぶら)かすことが仕事でしょう」
この二人相当相性が悪いのか、口を開けば互いにいがみあっていた。
「とにかく、こっちは失敗なんかしてないから」
「僕も同じです。殺しそこなうなんてありえませんから」
お互いに実害があったからこその話しなわけだから、なにか誤解があるのかもしれない。
でもそれは誰もわからない。
「…礼にきく」
「そうしましょう」
あまりにもはやい解決法だった。
お互い納得し合い、すぐさま席を立った。