フォーチュン
「アン、次はどこへ行こうか」
「生命の木へ」
「そうだな」

ユーリスは、がらくた市で買ったものあれこれを、すれ違い様、護衛長のコンラッドに手渡すと、いつものようにアンジェリークの手をつないで歩き出した。

それから10分ほど歩いたところに、生命の木はあった。
この世界の最初の創造物と言われている生命の木は、一年前と変わらず、「どこにでもある、ごく普通の木」といった風情と同時に、堂々とした威厳を醸し出している。

二人は生命の木の幹に手を置くと、目を閉じた。

『万物は常に変化をし、進化をしています。そしてこの世界は常に、時間とともに変化をしている』

幹に置いているユーリスの手がピクッと跳ねた。

「驚かせてすみませぬ、ユーリス様」
「な・・・」
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