フォーチュン
アンジェリークとユーリスは、メインストリートを通り抜け、「自由の広場」へやって来た。
ここからだと、西の丘から上がる花火がよく見えるのだ。
それを知っている者は、もちろんユーリスだけではない。
広場は大勢の人々が花火を見に来ていた。

ユーリスが言ったとおり、夜の11時を過ぎた頃から、ようやく空が暗くなり始めた。
そのせいか、外の気温も下がり始め、アンジェリークは少しだけ夜風が肌寒いと感じた。
かすかに身震いしたアンジェリークを、ユーリスが見過ごすはずがない。

「寒いか?」
「ええ、少しだけ」
「そうか。俺も上着を持っていないし・・・」

ならば俺がアンの上着になれば良いか。

そう結論づけたユーリスは、アンを背後から抱きしめた。

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