フォーチュン
「な・・・!」と言って飛び上がったのは、アンジェリークだけではなかった。
群集に紛れていたユーリスを護衛している計6名も、持ち場の方角から驚きの声を発してしまったり、目を見開いて王子の所業を凝視してしまった。

「寒いのだろう?」
「そそ、そうですが・・・」

これは・・・これは、近すぎではないですか!
ああもう、コンラッドが背後からピッタリとくっついているおかげで、私の体はおろか、思考までガチガチに固まってしまってる!

「案ずるな。このような人気の多い広場で、俺が野蛮なことをするとでも、おまえは思っているのか?」
「そ!ち、ちがっ!そんなっ!」

・・・私は、まともにしゃべることもできなくなっている。

そんなアンジェリークが微笑ましく思えたユーリスは、余裕あり気にフッと笑った。

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