浅葱色の恋心

弱音

【彩華】





あの日から


総司は弱気なまま








部屋に籠もりきり





皆の見舞いも断る有様







「どうだ?様子は…」




廊下でボーッと庭を眺めていると

土方さんが声を掛けてきた



「先ほど眠りました」


「なら、少し話せるな
俺の部屋に来い」




前を歩く土方さんの背中に

少し不思議な気持ちになる



〝いつもと… 違う?〟




「座れ」


トントンと床を叩く


そこは、土方さんの部屋の壁際


なんで?わざわざ隅っこなの?


と、考えながらも少し間をとり座った


「クククッ 警戒すんな」



以前、口づけ回避訓練を受けている私が


警戒しないはずがない




「… 一応です」












< 283 / 401 >

この作品をシェア

pagetop