漂う嫌悪、彷徨う感情。
--------18:00。
美紗のお母さんと約束がある為、残業をせずに退社。
宣言通り、美紗は就業時間内に資料を作り終えてくれた。
2人共、残業をせずに帰れるというのに、一緒には帰れない。
今日、美紗はこの後どうするのだろう。 真っ直ぐアパートに帰るのだろうか。 それとも今日も和馬と一緒に・・・。
一足先に事務所を出て行く美紗の後ろ姿を目で追いながらも、追い掛ける事は出来ず、美紗の実家へと急いだ。
会社の近くの洋菓子店で、手土産というよりはお詫びの品に近い菓子折を購入し、電車に乗り込んだ。
同じ中学だった、美紗と真琴。
だから、美紗の実家はオレの実家からそう遠くない場所にある。
オレの実家の最寄駅を2コ過ぎた駅が、美紗の実家の最寄駅。
電車を降り、美紗の実家まで歩きながら、今日話さなければならない事、謝りたい事を頭の中で整理する。
正直、心の整理が出来ていないから、頭の中の整理整頓もままならない。
ちゃんと話をする事が出来るのか、不安を抱えたまま美紗の実家に到着した。