愛する人

✳️✳️真剣なんだ


俺は、山田さんには話しておいた。

「俺、真剣なんです。
紫海との結婚も考えています。
その事で、山田さんには迷惑かける
かもしれません。
ですが····宜しくお願いします。」
と、言った。
「ああ。
櫂と一緒にいて8年。
始めて聞いたよ。

この櫂を虜にした人を
会わせろよ、俺にも。」
と、山田さんに言ってもらえて

「はい、でも凄い美人だから
驚きますよ。」
と、言うと
「そりゃ、楽しみだ。」
と、言った。

それから、仕事をこなして
櫂は、帰宅した。

多分、紫海は自分の部屋に戻って
いるだろうから、
真っ直ぐに紫海の部屋へ行った。

紫海は、
「おかえりなさい。」
と、少し腰をさすりながら
来たから

笑いながら
「ただいま、会いたかった。」
と、言って抱き締めて
キスをした。

しばらくすると
「手を洗ってきて。」
と、紫海に言われて
渋々離れて
手を洗いにいく。

紫海は、その後ろ姿に
笑いが漏れたが
食事の準備をした。

今日も二人で食べて
二人で片付けをした。

櫂は、マネージャーの山田さんに
紫海の事を話したら
「会わせろ。」
って、言われたと話した。

紫海は、
「櫂は、売れっこなのに大丈夫なの?」
と、心配になって訊ねると
「問題ないよ。
近いうちに社長にも話すから。

俺、本当に真剣なんだ。

こんなに人を愛おしいと
思ったことも、愛したこともない。」

「ありがとう、私もだよ。
櫂が、好きすぎて
どうしていいのか、わからない。」
と、言った。
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