愛する人
十三話

✳️✳️君は違うと


お義父さんは、
「君については、紫海に任せる。
紫海が、君に会うか・会わないか
僕には、わからないから。
今日は、帰りなさい。」
と、言われた。

お義母さんは、
何かいいたげだったが、
口を開かなかった。

自分の実家にも行ったが
母親から追い返された。

俺は、誰もいない
マンションへと帰った。

いつもする、瑠偉の声も
紫海の入る気配も
何もなく静かすぎた。

お義父さんの言う通り
写真を撮られなかったら
こんな騒ぎにならず
俺は、罪悪感もなく
自分を正当化したまま
紫海の側にいたんだ。

反省する·····こともなく·····。

俺は、まんじりともせずに
一夜を過ごした。

報道の方は、直ぐに訂正をされて
報道されたが·····
どこまで、理解して頂けたか

翌日の夕方
お義父さんから、連絡があった
「櫂君。
紫海は、今は会いたくないと
言っている

だから、僕には君を紫海に
会わせることは出来ない。

それに紫海は、
今、ストレスか緊張からか
危険な状態なんだ。

だから、今·····
君に会うのは
君に会わせる事は無理なんだ。」
と、言った。
「えっ、どういう事ですか?

お義父さん。お義父さん。
紫海に何かあったのですか?」

「君のせいだな。
僕は、君は世間とは違うと
思って·····いた······

もっと、娘を孫たちを
大切に大事にしてくれてると
思っていたよ·····残念だ·····。」
と、言って電話を切られた。

俺は、急いで
母親のところに行き
土下座をして
何度も、何度も、頼みこんだ。
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