愛する人

✳️✳️自分にかした


あれから、毎日、毎日
会えなくても、会わなくとも
櫂は、病院に来ていた。

病院が、開いている間は、
病室の外の椅子に

夜中は、私が寝ているから
私の寝顔を見て帰る。

そんな毎日だった。

星海が、産まれるときも
立ち会えなかった。

紫海は、自然分娩でなく
大事をとって帝王切開となった。

櫂にとっては、
とても辛い経験だった。

自分の軽率な行動で
最愛の紫海を苦しめた上に
お腹の子供を失うやもしれない
恐怖を紫海に味あわせ
自分も不安な日々を送らざる得なくて
毎日、毎日、祈るしかなかった。
だが······

自分の苦しみなんか
紫海が、味わった辛さ、苦しさを
考えたら·····


星海の生れたての声を
分娩室の外で聞いて
新生児室で我が子をみた。

良かっ····た·····

本当に······良かった·····

‥‥‥ありがとう‥‥‥

‥‥本当に‥‥ありがとうございます‥‥

全ての物に感謝した。

櫂は、自ら
一人の苦しみを味わった。

最愛の紫海とも
大切な子供達とも
共に生活をせずに
見守る生活だけをした。

紫海が、自分を本当に
許してくれるまで
待つ·····と·····。


だが、それは簡単ではなかった。

何度も、挫折しそうになる。
もう·····やめよう····
もう·····いいや·····
俺は·····俺で·····生きよう·····。

屈辱は、もぅ·····たくさんだ!!

何度も·····なんども·····

そう·····思った······。

だが·····やはり·····

紫海から、瑠偉から、星海から

離れて過ごすことなんか·····
····出来·····なかった·····。


苦しくて‥‥
辛くて‥‥‥
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