情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
「・・・入っていいぞ。蒼斗」

「失礼します」

紺の細身のスーツ姿の夏目蒼斗さんが入って来た。

諏訪部先輩と同じく、蓮の従弟で、元は明和学園高等部『生徒会』書記。
蓮に似て甘い美少年顔に長身のスタイル。
蓮以上に女遊びが激しく、軽薄なイメージしかない人。

「公安のお前が来るなんて・・・」

「・・・公安?」

「蒼斗は警察だ・・・」

夏目先輩が警察?
お堅い職業に就くなんて意外だった。

「久しぶりだね・・・金森さん。蓮の頬を叩いた時は正直、驚いたよ・・・」

そう言えば、夏目先輩もあの場に居たんだ。

私が蓮に平手打ちしなければ、始まらなかった恋。

「お前が金森さんを警護するのか・・・」

「お爺様のご指名でね。俺が金森さんの警護に当たる」

「・・・金森さん、今日のスケジュール教えて」

「承知しました。桐生副社長」

「日葵お前は俺たちにコーヒーを淹れてくれ」

蓮は椅子から立ち上がり、二人をソファに座らせ、私は給湯室に入った。









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