情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
笠木さんは立ち去ると口許から盛大な溜息が出る。

「どうしたの?久遠。顔色悪いわよ」

「涼子さん・・・知り合いが来てるようなんだ。俺、ちょっと顔出してくる」

「知り合い?」

「待っててくれ・・・」

俺は頬を膨らまし、拗ねた仕草をする涼子さんを宥めて、席を立った。
蒼斗一人ならいいが、日葵も同伴。
俺の足取りは重く、気も進まなかった。


「よーっ」

蒼斗は不敵な微笑で俺を出迎えた。

「何で、お前らが店に来るんだよ!?」

「見た目はハーフだけど、中身は蓮そのものだな・・・」

「俺は仕事してんだ。冷やかしなら、帰れよ」

「一応、俺…お前の為にボトル入れたんだけど・・・」

蒼斗は俺にピンドンのボトルを見せ、「座れ」と言った。


俺はさっきから黙り込む日葵の隣に腰を下ろす。


「日葵お前…なんで黙ってんだ?俺に言いたいコトあるだろ?」

「蓮って尽くすタイプなんですね・・・」

「はぁ?俺は別にお前に尽くしてるつもりねぇからな」







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