情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
「…俺の秘書・・・妻となった暁にはたっぷりとお前を可愛がってやるよ」


蓮さんは目は私を可愛がると言うよりも甚振る雰囲気。

「六年前の話を未だに念持ってるなんて・・・蓮さんって執念深いんですね・・・」


「そりゃそうだろ?俺は誰にも叩かれず、蝶よ花よと育てられたんだ。お前は俺の自尊心を激しく傷つけた。慰謝料を請求したいぐらいにだ」

「・・・」

「お前は俺の奴隷だ」

「奴隷って何ですか?」

「そのまんまだ。お前は俺の命令に従えばいいんだ。拒否は許さない」

蓮さんは余裕のある笑みを浮かべて、コーヒーを飲み干した。


「とりあえず。お前は俺の命令で動けばいい。分かったな。日葵」



蓮さんの心には私に対しての愛なんて微塵もなく、自分のプライドを傷つけた復讐心しか持っていない。


「やっぱり貴方は悪魔だ・・・」


「悪魔か・・・俺は一生、お前を離さないぞ」


彼は私に顔をギリギリまで近づけて来る。


逃げようとすると後頭部を片手を回された。

至近距離で対峙する羽目になり、私の瞳の中に蓮さんの端正な顔が映り込んだ。


他の女性が訊けば、それは愛の囁きだけど私には地獄への門の第一歩だった。




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