情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
《6》秘書は仮婚約者

日葵side~

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無事に大学を卒業し、学友達はそれぞれの道を歩んで行った。

「今日から秘書課に配属されるコトになりました金森日葵です。よろしくお願いします」
私は晴れて『桐生建設』入社。
蓮さんの公言通り、秘書課に配属された。

私を好奇な目で見つめる先輩秘書達。
私は副社長の婚約者だと御存知なのかもしれない。


「君は副社長の第二秘書。これは決定事項。第一秘書であるこの私が直接指導致します」

「今日は燕尾服ではスーツ姿なんですね・・・」

「今は執事ではなく秘書ですから」
神尾さんの銀色の眼鏡の奥から見える切れ長の黒い瞳が光り輝く。

「副社長がお待ちなので、急ぎますよ」

「はい」

私は凛とした返事で答える。

神尾さんの後を追い、隣の部屋の副社長室へと急いだ。

「神尾」

「・・・魁様・・・」
蓮さんの父親の双子の魁様が私達を引き止めた。

「金森さん、社長がお話したいとのコトなので…まずは社長室においで下さい」

私は自分の力では判断できず、神尾さんを見る。

「承知しました。金森さん、魁様の命令に従って下さい」

「はい」
全身が緊張感に包まれる。

私は魁様と一緒に社長室に入った。



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