情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~

蓮side~

今日は日葵一人でランチに行かせた

「蓮様」

副社長室には神尾と二人。

俺がパソコンの社内メールに目を通していると神尾が話し掛けて来る。


「何だ?」

「最近、毎日のように店に出ているようですが・・・
お体に障りますよ。蓮様」


「毎日、出勤しなきゃー全然稼ぎにならない。副業している意味がないだろ?」

「しかし・・・」

「日葵の父親の会社は倒産こそ免れたが・・・今の経営状態ではいつ何時また・・・倒産の危機が訪れるか分からない」


「・・・伊集院元総理もそれを気になさっております」


「敦司様が?神尾お前・・・」


「『金森薬品』に敦司様が起業し、社長を務めていた『アクティビティコンサルティング』から有能な経営コンサルタントを派遣致しておりますので…それは心配なさらないで下さい」


『帝和銀行』が融資した額の半分は俺の借金。利子だけでも相当な額。

敦司様に土下座して頼んで必ず返済すると言い切って、夜はホストの仕事を始めてが・・・
週2,3日の出勤では全く金にならなかった。知り合いの店とは言え、他のホスト達と折り合いが悪く、2ヵ月この生活を続けているが、昼間の激務も祟り、カラダは疲弊していた。


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