クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
「……でも、彼氏がいなくなって……朱音さん、すごく傷付いてました」

「それなら、見付かった」

「ええっ!?」

あっさり言われ、私は目を見開いた。

「将吾が探すのを協力してくれた」

将吾……あ、高橋さんのことだ。

「朱音の彼氏は、同じ地元のヤツなんだ。将吾はずっと地元にいるから、顔が広くて、いろんな人達に声を掛けて、そいつが行きそうな場所を、広く捜索してくれた」

「……そうだったんですか……」

「さっき、こっちに向かわせてる、って連絡があった。将吾に借りが出来たな」

……高橋さん、スゴいです。

「朱音の顔、見に行くか?まだ、起きてたから」

「はい」

小野原さんの問いかけに、私はうなずいた。






廊下を、小野原さんと手をつなぎながら歩く。

朱音さんの部屋は一般病棟ではなく、産婦人科の中にあるらしい。

部屋の前に着いて、ドアをノックをしようとした、その時。

「朱音、ごめん!」

部屋の中から、誰か男の人の声がした。

「マサキの馬鹿っ!」

続いて、朱音さんの怒鳴り声も聞こえる。

「……小野原さん、今の……」

「朱音の彼氏だ。先に到着してたみたいだな」

マサキさん、て言うのか……。

「……じゃあ私、出直した方がいいみたいですね……」

「先に病室に戻っとくか?……俺はしばらくここにいるよ。ケンカでもして、また逃げられたら困るからな」

そう言う小野原さんの顔は、少し険しい。内心、すごく怒ってるんだろうな……。

でも、私も同じ気持ちだ。孕ませといて、いなくなるなんて、女の敵だ……!

「私も一緒に待ちます」


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