夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく







青磁と言葉を交わすことのないまま冬休みになって、年が明けて三学期になり、もう二月になった。


この二ヶ月、何度も声をかけようかと思ったけれど、あからさまに避けられてしまって、近づくことすらできなかった。

メールも電話も、勇気を出して二回ずつしてみたけれど、無視された。


彼の怒りの深さが伝わってきて、それからは動けなくなってしまった。


どうすればいいか分からないまま、時だけが過ぎていった。


私と青磁は、同じ教室の中にいるはずなのに、別々の次元で生きているかのように、全く接触しない。

クラスのみんなも、もちろん私たちが会話しなくなったことに気がついているだろうけれど、別れたと思っているらしく、なにも言わないでいてくれた。


このまま、もう二度と彼とは話せずに終わってしまうんだろうな、と思った。

今は吐きそうなほど苦しいけれど、時間が経てばきっと、彼への気持ちは薄れていって、このつらさも感じなくなるんだろう、とも思った。

そうじゃないと困る。


でも、思い通りにはならなかった。

青磁への気持ちは薄れるどころか、どんどん強まっていく。


学校では、いつも彼の姿を探してしまう。

決して振り向かない後ろ姿を、絶対にこちらには向けられない冷たい横顔を、気がついたら見つめてしまっている。


毎晩、彼の描いた美しい空の絵を瞼の裏に思い浮かべながら眠りにつく。


青磁との距離が開いてからますます、私は彼のことばかり考えるようになっていた。


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