夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく
そう思って夕べ、グループラインでクラスのみんなにメッセージを送った。


『そろそろ文化祭の準備を始めたいので、明日の十三時に教室に集まってください!』


それに対する返信は、まったく思わしいものではなかった。


『明日は用事があるから無理です!』

『行けないー、ごめん!』

『今週いっぱいは予定うまってる』


だろうな、と思った。

夏休みにわざわざ学校に来るなんて面倒くさいのが当たり前だ。

しかも、この暑さ。

その中で昼から集合だなんて、嫌になるに決まっている。


でも、部活はたいてい朝から昼までやっているし、午前中の補習を受ける子もけっこういるので、朝から文化祭準備をするわけにもいかない。


ふう、とため息が出た。

さすがに数人は来てくれそうだけれど、それでどれほど作業が進められるかを考えたら、憂鬱でしかなかった。

各役割の代表の子が来てくれないと、どんな作業をすればいいか、何を買ってくればいいか、何も分からない。


午後の補習は今週いっぱいにして、これからは文化祭の準備に専念したほうがいいかもしれない。

教科担当の先生にお願いしてみよう。


それから、大道具係や小道具係などの代表の子たちに個別に連絡をして、なるべく毎日学校に来てみんなに指示を出してくれるように頼む。



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