恋愛の始め方
今を逃したら、もしかしたら一生会いに行けずに終わるかもしれない。

自分の中で、そう決心した。

そして閉店時間になり、あたし達は店を出る。

かなと宮里、あたしと間宮で別れる。

病院から近いお店は、あたし達の家からも近い。

明日、時間は0時を回ってしまったから、今日か。

あたしは休みだが、間宮は仕事だ。

これから、間宮はどうするつもりなのだろう。


「そう遠くないが、タクシー拾うか」

「え?」

「足、まだ直ってねぇだろ」


あたしのことを、気に掛けてくれてるんだ。

確かにまだ腫れも痛みも引いていないが、歩いて数分の距離をタクシーで移動するのは気が引ける。

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