恋愛の始め方
「お邪魔しました」


玄関まで2人に見送られ、あたしはその場を後にした。

疲れてることもあり、そう遠くない距離だが、タクシーを拾い、自分の家と向かった。

部屋に着き、ご飯も食べずにシャワーを浴び、ベッドへと体を埋める。

この街とも、もうすぐさよならか。

短い時間だったけど、濃い時間だった。

引越しの準備や、アパートの手続きとか、いろいろ面倒だな。

なんて考えているうちに、気づけば夢の中へと落ちていた。

そして仕事と並行しながら、荷造りやら手続きに追われ、あっという間に時間は過ぎていった。

最後の勤務を終え、みんなに挨拶をし、家に帰ってくるなり、自然とため息が溢れた。

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