恋愛の始め方
「まぁね」

「たまには、志乃も来なさいよね」

「考えておく。で、あっちに戻ったら、また救命に?」

「そう思ったんだけどさ、やめた」


やめた?


「救命じゃなく、外来にしたんだ」

「外来?」

「そ。実はさ、前からプロポーズされてたんだけど・・・こっちにいることを言い訳に、先延ばしにしてたんだ」


マジで?

全然、知らなかった。


「だったら、もっと早く言ってくれたらよかったのに!そしたら、もう少し早く戻れたかもしれなかったのに」

「あたしが、戻りたくなかったんだ」


え?


「ここ、あまりにも居心地良過ぎるんだもん」

「そっか」

「だから、離れたくなくて」


そう言い、かなは小さく笑みを溢す。

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