恋愛の始め方
ふと、つい先ほど2人に言われた言葉を思い出す。


『とりあえず好きな男(人)が目の前に現れたら、好きって言え』


それは、今なのだろうか?

あたしはジッと、間宮のことを見る。


「間宮、先生」


俯いていた間宮は、あたしが呼ぶとこちらに視線を向ける。

あたしは手にして買い物袋をその場に置き、そっと間宮へと近づく。

そして、そっと間宮の頬に手を添えた。


『恋愛なんてタイミングなんだよ、志乃』


ねぇ、かな?

あたし、タイミング間違えてない?

ずっと言いたくて、言えなかった言葉。

それが、いつも涙となって零れ落ちる。

ほら、今も・・・

泣きたくないのに、涙が溢れて来る。

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