恋愛の始め方
「すいません」


そう言い、何度も頭を下げる看護師。

そんな看護師を残し、こちらに向かって間宮が歩いてくる。

ナースステーションに居る看護師たちは視線を合わせないよう、視線を逸らした。


「赤石。後輩の指導、ちゃんとして置け」

「すいません」


なぜ、かなが謝るのだろう。

それがあたしには、理解できなかった。


「偉そうに」


心で言ったつもりだったが、どうやら口にしていたようだ。

間宮は、こちらを睨むような強い視線を向けてくる。


「文句なら、仕事出来るようになってから言え」


そう言うと、そのままナースステーションを出て行った。

仕事出来るようにって、あたしはまだ看護師としての仕事をしていないと思うんですけど。

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