拷問ゲーム
ゲーム参加者 大和田守
監視部屋のモニターに大和田の怯えた顔が映るのをオレは見ていた。




大和田は、痩せていて、ひ弱そうな男だ。




大和田には、いじめられっ子の匂いが漂う。




だからオレは、大和田という人間を知る前から、
大和田を根性なしだと決めつけていた。




大和田が拷問を受けたら、きっとすぐに泣き叫び、自分の恋人を見捨てて負けを認めるだろうって。




「なぁ、高木。

お前はこの大和田っていうガキが、根性見せると思うか?」




オレの隣に座っている志村が、オレに話しかけてきた。




オレはそんな志村を無視して、じっとモニターを見つめていた。
< 132 / 306 >

この作品をシェア

pagetop