拷問ゲーム
藤城は、根っからのサディストだって、オレは肌で感じ取っていた。




藤城は、困った人を助けるタイプじゃなくて、困った人をさらに困らせて、よろこぶタイプだ。




人助けは、偽善。

他人の不幸は、自分の幸せ。

世の中に不幸を巻き散らかして、少しの罪悪感も感じずに笑っていられる。

藤城敬はそんなタイプの男だった。




「それじゃ、高木圭介、森下美優、オレたちと一緒に出掛けるか。

拷問ゲームは負けると地獄だぜ。

まぁ、勝っても地獄だけどよ」




藤城はそう言うと、オレたちの不幸をおもしろがって笑っていた。




藤城はきっと、精神異常者だ。




この男は、オレが今まで会った誰よりもイカれていた。
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