いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。



それを支援するはずの先生がそんな態度じゃ、周りの生徒たちだって気を使う。


……だから、黒崎くんは孤立するんじゃない……!




「無愛想って……そうさせてるのは先生たちにだって責任があるんじゃないですか?せめて先生たちが普通に接してくれてたら、もっと違ってたんじゃないですか!?」



ほんとの黒崎くんは冷たいわけでも無愛想なわけでもひどい人でもない。

それを作り上げているのは、お父さんも含めた周りの大人たちなんだって分かってほしい。



「そ、それもそうだな……。ま、とにかくありがとうな」



岸本先生は引きつった顔を見せ、そそくさとその場を去ってしまった。



ひとり廊下に残されて、はっとわれに返る。


……あ。あたしつい熱くなっちゃった。


先生、びっくりしたかな。


あたしだってびっくりしてる。


思ったことをこんな風に声に出すなんて……この間黒崎くんに向けて言ったのに続いて、あたしどうしちゃったんだろう。



「余計なこと言ってんじゃねえよ」



冷たい声が聞こえてビクッとすれば。

それは黒崎くんで、そのままあたしの横を通り過ぎて行った。

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