姫色-Hime*iro-
暫くまっすぐ歩いて、小さな丘のようになっている所でお嬢様は足を止めた。
沢山の石、近くには彼岸花。
そこは…
「墓…地…?」
何故、そんな所に来たのか。
俺に聞くな。俺が知りたいわ。
そんなこと、ここに来た本人、お嬢様にしか分からない。
…なんて言っている場合じゃない。俺が一人三役的なことをしている間に、お嬢様は近くの階段(と、呼べるかどうか微妙だが)を登っていた。仕方がないから俺も後に続く。
暫く登って、ある一つの墓石の前で足を止めた。
うおっと。急に止まらないで下さいよ。
というかこれは誰の…?
「お母様のお墓よ。」
お母様…?
でもたしかこの前は生きていると言っていたではないか。
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