家政婦だって、恋したい
そもそも、
恋人というのは嘘であるし、
会社の面目を守るためにやっていることであって、麗奈さんには関係ない。
だから、
幼馴染みである彼女には、本当の事を話しても良かったのではないだろうか٠٠٠
そう思ったけれど、
独断で判断して、後に碧斗さんに迷惑が掛かるかもしれないと思うと、
結局麗奈さんには言えなかった。
ぐるぐるとそんな事を考えている内に、既に麗奈さんは見当たらず、
どうすれば良かったのかとモヤモヤする気持ちと、
何故か心の奥底でズキズキ痛む余韻だけが残ったのだったーー