クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

『今日も1日お疲れさまでした。忙しいと思うけど、風邪には気をつけてくださいね』

 彼女として、業務の一環のようなメッセージを彼に送った。ここのところ私から話しかけて、彼のタイミングで既読が付いて……その繰り返しを人差し指で振り返る。

 混雑する帰宅ラッシュの電車は、みんな疲れた顔をしてて、ひと眠りする人もいて……。
 このまま目を閉じて起きたら、今日が全部夢になってたらいいのにな。



 自宅に着いてコートを脱ぐと、テーブルに置いた携帯が鳴った。


 柏原さんからメッセージが届いていると通知が出て、ぴょんと心が飛び跳ねた。



『お疲れ』を伝えるスタンプが1つ。



 それだけ?
 あんな場面に遭遇して、このところロクに構ってもらえていない私に対して、たったそれしか返してくれないの?



 柏原さんがいないと、この恋はできないのに。
 どちらが先かなんてどうでもよくて、彼が奪われたことには変わりない。

 軽薄なのは知ってた。それでも、私にだけは誠実であってくれると信じた。


 何があっても信じきれない私が悪いの?
 信じさせてくれない、彼のせいなの?


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