クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

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 土曜日午前11時に、修善寺駅。
 参加する全員が、時間さえ守ってくれたらそれでいい。私の役目は宿の手配と引率役。
 あとはひたすら目立たぬように、ひっそり静かに旅を楽しむのみ。




「あらぁ、瀬織さんもいらしてたの?」

 甲高い声で現れたのは、ファーが付いた白いコートを着た佳乃さんだ。


「おはようございます。皆さんが揃ったら、宿までマイクロバスで移動しますので」

 来てたのかって……私が部長に頼まれた仕事だし、案内メールも出したのにな。本当に彼女は意地悪だ。



 見慣れた顔からほとんど知らない人まで、商品企画部と店舗統括部の社員が続々とやってきた。


「宿、いい感じだね」

「ありがとうございます」

 先輩社員に労ってもらえただけでも、今日はいい日だ。


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