クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「皆さん早いですね」
千堂部長がやってきて、目に見えて場の空気が変わった。
「全員揃いましたか?」
「いえ、まだ何人かは」
「では、その人たちには宿で待つと伝えてください」
「かしこまりました」
手配していた宿のマイクロバスに集まった全員が乗ったのを確認して、運転手に出発を告げる。
あと5人……柏原さんもまだ来ていない。急遽来れなくなった場合は連絡が入るはずだし、もう1本後の電車で向かっているのかもしれない。
12月の箱根はよく冷える。いくら太陽が出ていても風が身を切っていく。
肩をすくめて身を縮め、全員が揃うまでここに立っていなくては。
懐かしいブザー音に振り返ると、マイクロバスのドアが開いた。
「瀬織さんがいないと始まらないでしょう」
千堂部長が私の手を引き、バスへと戻っていく。