クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「私、初詣済ませちゃいましたよ」

「別にいいんじゃないの?」

 彼の黒いダッフルコートのポケットにお邪魔したいと思うのに、案の定彼の手だけが入る。


「どこに行ったの?」

「神宮です」

「俺も。会わなかったな……って、あれだけ人がいたら無理か」


 部長は、私を見つけてなかったんだ。

 隣に並んで目の高さにある彼の肩を眺める。


 昨日見たあの人は、ここからどんな彼を見ていたの?



「……昨日、誰といたんですか?」


 こぼれ落ちるように、引っかかりなく問いかけたら悲しくなった。

 妬いている自分があまりにも切なくて、泣きたくなる。



「友達といたよ」

「一緒にいた、女の人は」

 そこまで私が言ったら、部長は絶対にそういう顔をするって思ってた。

 怪訝で、私が何を言いたいのか伺う瞳に、その先の言葉をへし折られる。


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