クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
ランチから戻ったら、ものすごい勢いで既に噂が広まっているかもしれないと、びくびくしながらフロアの扉を開けた。
あの千堂部長の噂となれば、誰もが食いつくだろう。
そう思っていたのに、いつもと何も変わらなかった。
地味子な私がランチから戻ったところで、大半の人が気づかずに仕事に集中しているだけで。
「瀬織さん、コピーお願い」
「瀬織さん、この資料ってどこに保管してる?」
「あ、来客のコーヒー淹れて」
先輩や同僚から、次々に業務を任されて。
あっという間に夕方になって、日が暮れて、夜がやってきて。
部長も何事もなかったように、慌ただしくしていて。
私だけが夢を見ていたのかと思うほど、昼間の出来事が浮いていた。
部長と目が合う度に、現実に戻されてしまうけれど。