クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ



 帰宅して、文字通りぐったりとした身体をベッドに投げた。


 ここで繋がってはないものの、好意を確かめ合った柏原さんとの時間。

 慣れていたはずの1人で眠る夜に、寂しさを植え付けた部長との時間。


 どちらも手に入れたことに違いはない。
 それが、いま手放しているとしても、沙良さんは気に入らないんだと思う。



 どうして私と部長の関係を知っているんだろう。
 彼が口外するとは思えないし、柏原さん以外の誰かに知られているはずもない。





 社内恋愛をしてはいけないことは、重々理解している。
 だけど、好きになったらどうしようもない。

 きっと沙良さんも私と同じ気持ちなんだって分かるのは、同じ人に恋をしているから。


 好きな人が幸せでいてくれたらそれでいいなんて、キレイごとが言えないくらい。



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