クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 部長を思い出して、夢で会えないかと願ってまぶたを下ろすのは、決まって23時頃。
 彼の部屋で過ごしていた日々は、もう少し遅かった。



 眠るのが惜しくて。

 彼の寝顔が見たくて。

 隣にいる彼にドキドキが抑えられなくて。



『会いたいです。もっと一緒にいたい』

 携帯のメッセージ画面を立ち上げて部長とやりとりした履歴を読み返し、涙をにじませながら伝えるつもりのない想いを文字に託した。


 会いたいと願うほど遠く離れていないのに、違う夜を過ごせば過ごすほど愛しくなるばかり。

 近くで過ごす時を数えるほど、離れてしまった現実が色濃くて。


 ちょうどいい失恋の距離がわからないまま、眠りに落ちた。


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