クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 積み上がる書類。ペーパーレスの時代に、私のデスクは逆行している。
 それもこれも、周りの女子社員の仕事。面倒な仕事と得意なものを振り分け、甘ったるい声で押し付けられるのは、手間のかかるものばかり。
 しかも、千堂部長に報告するものだけは必死でやるんだから、取り立てて大ごとになることもなく、私に回された仕事だって、手が空いていたから手伝ってくれたとかなんとか……言い訳を考える暇はあったのかと言いたくなる。



 20時になると気づいたのは、身体が空腹を訴えたから。
 恥ずかしくなる音量で鳴った音は、手のひらで抑えても無意味だ。


「よし、聞かれてない」

 視線を辺りに配って、誰もいないことを確認。
 さすがにこの時間になると、ほとんど残業している社員はいない。商品開発部は私だけだ。

 再び指先と眼前のディスプレイに集中して、1分でも早く片付けることだけを目指す。
 この際、内容のクオリティとか、閲覧側への配慮なんてものは気にしていられない。


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