クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ


「主役が抜け出してきちゃダメじゃないですか」

「いいんだよ、俺がいないほうがみんな楽しく飲める」

「沙良さんはいいんですか?」

 そっと身体が離れて、視線を交わす。



 片想いが実らなくてもいいから、諦められるようにしてほしいんです。

 こうして抱きしめられるのは、今日が最後でもいいから――。




「……彼女とは、もう何もない。同僚としてつき合っていくって話した。社長にも断りを入れた」

「社長に?」

「今後の昇格と社の未来、娘の恋を全部ひっくるめて、結婚前提の交際を申し込まれてたんだよ」


 沙良さんの恋はともかく、今後の昇格や社の未来って……。



「よかったんですか?昇格、なくなっちゃうかもしれないんですよ?!」

「俺は正々堂々自分の力でやっていく自信があるから、そうしたまでだ。それに微塵も惹かれていない女とつき合うほど、暇じゃないからな」


 やっぱり、部長の目は鋭さがある。
 少しでも私が期待すれば、間違ってるって言い聞かせるように。



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