クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
【ご愛読御礼】秘密の日々は極上のはじまり


 ――6:25


 目覚まし時計は、ベッドサイドのテーブルに置かれたものと、私の携帯と室長の携帯。



 背中にある温もりに、腕の中でそっと身体を返す。



 同じ匂いがするんだ。
 柔軟剤とベッドに持ち寄った2人ぶんの温かな香り。



 見上げれば、未だ夢の中の彼の寝顔がある。


 自然と閉じられた唇は、昨夜も私を愛してくれた。




「……ダメだよ、結衣。ちゃんと俺を見て?」

 深夜の甘い出来事の真っ最中、彼のひと言を不意に思い出して、1人で勝手に赤面してしまう。



 遮るもののない羽毛布団の下で、肌と肌が触れ合って互いを暖めながら過ごす日々は、誰にも言えない私の幸せな秘密だ。


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