クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「瀬織さんにお願いがあって誘ったんだけど、話していいかな」

 パスタを絡ませたフォークを口に運び、咀嚼していた私に了解を得た部長は資料を広げた。


「食事中に仕事の話を持ち込んで悪いんだけどね」

「あの、その前に1つだけ」

 ん?と聞き返す視線に、ひと呼吸置いて言葉を続ける。


「どうして、ここに連れてきてくださったんですか?」

「社内で話したら、周りが瀬織さんに嫉妬すると思ったから」

「……確かに、それはそうですね」

「企画の話を直接振ってたら、贔屓だって言う人がいるからね」

 部長とランチをしてるほうが、妬まれそうだけど……ご本人は自覚ナシなのかな。


「まず1つめ。これは簡単だけどちょっと面倒かもしれない話」

 私がどんなふうに話したら理解するかを掴んでいる部長らしい語り口に、自然と前のめりになった。



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