ケダモノ、148円ナリ
貴継はキャンディさんを見つめたまま言ってくる。
「俺の父親は不治の病にかかって自分の会社を追い出され、死んだんだ」
「そんな、病気の人を追い出すなんて……」
「ボンクラという病だ」
えーと……。
「俺の父親は、ボンクラという病にかかって死んだ。
死んで、アシカに生まれ変わったんだ」
さあ、挨拶しろ、明日実、と言ってくる。
貴継は明日実をキャンディさんに手で示し、
「お父さん、ふつつかな嫁ですが」
と紹介し始めた。
「待ってください。
何故、ふつつかと決めつけるんですか」
まだ嫁にもなっていないのにっ、と言うと、
「ふつつかは嫁の枕詞だろう」
と言う。
「娘のじゃないですか?
いや、貴方、今、全国のお嫁さんを敵に回しましたよっ。
私じゃなくても、誰も貴方のところになんて、お嫁に来ませんよっ」
と言い返すと、アシカの側に居た飼育員さんが笑い出す。
年はいっているが、かなりの男前だ。
「俺の父親は不治の病にかかって自分の会社を追い出され、死んだんだ」
「そんな、病気の人を追い出すなんて……」
「ボンクラという病だ」
えーと……。
「俺の父親は、ボンクラという病にかかって死んだ。
死んで、アシカに生まれ変わったんだ」
さあ、挨拶しろ、明日実、と言ってくる。
貴継は明日実をキャンディさんに手で示し、
「お父さん、ふつつかな嫁ですが」
と紹介し始めた。
「待ってください。
何故、ふつつかと決めつけるんですか」
まだ嫁にもなっていないのにっ、と言うと、
「ふつつかは嫁の枕詞だろう」
と言う。
「娘のじゃないですか?
いや、貴方、今、全国のお嫁さんを敵に回しましたよっ。
私じゃなくても、誰も貴方のところになんて、お嫁に来ませんよっ」
と言い返すと、アシカの側に居た飼育員さんが笑い出す。
年はいっているが、かなりの男前だ。